MBSR(マインドフルネスストレス低減法)に興味があるけど、なかなか一歩を踏み出せない…
どんなことをするのか気になる…
このシリーズではそんなあなたのために、医師・MBSR講師である著者が、8週間のMBSRプログラムでは具体的に何をするのか週ごとに説明していきます✏️
今回の記事では前回の記事で書いた第5週に続き、第6週についてその概要を説明していきます!
前回の記事↓
(※本シリーズは米国Brown大学のMBSRカリキュラムガイドを参考に作成しました。講師の裁量でこの通りにならない場合もありますので、ご了承ください🙇♂️)
まずはMBSRの全体像を知りたいという方はこちらの記事をどうぞ。
著者プロフィール
MBSR第6週の内容
MBSR第6週のコンテンツは以下の通りです。
◯オープニングのプラクティス
◯立位のヨーガ
◯静坐瞑想
◯グループでの対話
◯終日クラスの紹介と話し合い
◯コミュニケーションに関するワーク
◯困難なコミュニケーションカレンダーの振り返り
◯家庭でのプラクティスの確認
順番に解説していきます!
オープニングのプラクティス
まずこの場所に「心も」到着するため、短いプラクティスから始めます。
立位のヨーガ
今回も立位のヨーガからいくつかのポーズを行います。
静坐瞑想
第5週のクラスで正式に紹介された静坐瞑想を今回も引き続き行います。
(アンカー・呼吸→身体の感覚→音→思いや感情→チョイスレス・アウェアネス→呼吸)
今回は前回よりも静寂を大切にし、ガイドが少なくなります。45分程度かけて行います。
グループでの対話
今行なったばかりの静坐瞑想、また家庭でのプラクティスに関するシェアリングを行います。
正式なプラクティスの間に生じる困難な体験に、マインドフルに対応するやり方はあるでしょうか?
ひるがえって日常生活のストレスフルな体験・コミュニケーションにも、応用できる部分はあるでしょうか?
何か新たに気づいたこと、学んだことはありますか?
瞑想を続けていると、辛い場面はあります。
しかしシェアリングによって実は周りの参加者も少なからず同じ経験をしていることに気づくかもしれません。
他の参加者はどのように対処しているのでしょうか。
3歩進んで2歩下がるように感じる場面もあるかもしれませんが、長い目で見れば、着実にマインドフルネスが養われていきます。
終日クラスの紹介と話し合い
ここで終日クラスに関するオリエンテーションが行われます。
MBSRでは、通常第6週クラスと第7週クラスの間に、終日クラス(終日リトリート)という回が設けられます。
リトリートとは瞑想合宿という意味です。
まるで瞑想合宿のように、朝から夕方まで、およそ7時間のセッションとなります。
対面での開催の場合、週末に行われることが多いですので、毎週日曜日にクラスを行なっているとすると、第6週クラスの日曜日の次の週の日曜日が終日クラスとなり、そのさらに次の週の日曜日が第7週クラスとなることが多いようです。
ですので第6週クラスと第7週クラスの間は2週間空くことになりますね。
ここは混乱しやすいところです(汗)
一方、オンラインの場合は平日夜間に行われることも多く、その場合は第6週クラスと第7週クラスの間の週末に終日クラスを行うことが多いようです。
この場合第6週クラスと第7週クラスの間隔は1週間ですね。
またプログラムの構成によっては第5週クラスと第6週クラスの間に入ることもあるようです。
終日クラスについての詳細は次の記事に譲りたいと思います。
コミュニケーションに関するワーク
ここでは、コミュニケーションに関するちょっとしたワークを行います。
指導者、あるいは回によってどのワークを行うかは異なりますが、ここでは代表的なマインドフルリスニングを紹介したいと思います。
マインドフルリスニング
私たちは相手の話を聴いているつもりでも、実は頭の中では次に自分が言うことを考えていたり、相手の話の流れを切って自分が発言してしまったり、意見を言ってしまったりしてしまいがちです。
ここでは、「聴くに徹する」ということをやってみます。
相手の話を本当に「聴いた」とき、どのような体験になるでしょうか?
何も発言せずに話を聴くということが意外と難しいと感じるかもしれません。
通常2人組(AさんとBさんとします)で行います。
まず時間(3分程度)とテーマを決めて、Aさんが話し、Bさんが聴くに徹するということをします。
時間がきたら、今度はBさんがAさんの話の内容、そして話す様子から得た印象を踏まえて、マインドフルにフィードバックを行います。
このとき、「判断しない」「アドバイスしない」ということを心に留めつつ行います。これがなかなか難しいんですよね(汗)
その後、今度はAさんとBさんの役割を入れ替えて、もう1セット同様に行います。
最後に、今の体験について2人で、そして全体でシェアリングを行います。
普段のコミュニケーションとどんな違いがあったでしょうか?
どんな困難があったでしょうか?
いつもより話しやすかったでしょうか?
そこから得た気づきはありましたか?
この他にもコミュニケーションに合気道の考え方を応用した「合気道のワーク」を行うこともあります。
詳細についてはまた別の機会で執筆予定です。
困難なコミュニケーションカレンダーの振り返り
(再掲)
先週の課題であった困難なコミュニケーションについてグループで振り返りを行います。
いつも出てくるコミュニケーションや反応のパターンはあったでしょうか。
先ほどのコミュニケーションに関するワークを経験した今、新しく気づいたことはあったでしょうか。
このようにMBSRでは、マインドフルネスを培いつつも、ストレスの原因となるコミュニケーションにも多角的に取り組んでいきます。
家庭でのプラクティスの確認
第6週の課題は以下の通りです。
・静坐瞑想と他のプラクティスを毎日交互に行う
・終日クラスの準備をする
・コミュニケーションの瞬間に注意を向ける
・「取り入れるもの」に注意を向ける
静坐瞑想と他のプラクティスを毎日交互に行う
前週に引き続き、静坐瞑想と他の3種類のプラクティスを交互に行います。
月曜日:静坐瞑想火曜日:ボディスキャン水曜日:静坐瞑想木曜日:臥位のヨーガ
金曜日:静坐瞑想
土曜日:立位のヨーガ
終日クラスの準備をする
次週は終日クラスになります。7時間半の長丁場ですので、その間に注意を遮られないように環境を整えておきましょう。
例えば電話が入りそうな用事は先に済ませておく、メール等に返信できないことを予め関係者に伝えておく、など。
特にオンライン開催の場合は、自宅で長時間静かな環境を作るのが難しいかもしれません。
家族にお願いしてその日は出かけてもらう、など工夫をしてみましょう。
また、昼食も準備しておきましょう。
準備が大変かもしれませんが、それだけの価値のある終日プログラムですよ!
コミュニケーションの瞬間に注意を向ける
記録の必要はありませんが、コミュニケーションの瞬間に意識を向けましょう。
今まで個人/グループでのプラクティスを積み重ねてきたからこそ、日々の何気ない瞬間から学ぶことがあるかもしれませんね。
「取り入れるもの」に注意を向ける
今週は外界から「取り入れるもの」に注意を向けるということをやって頂きます。
「取り入れるもの」には食べ物、飲み物といった形あるものだけでなく、眼や耳を通じて取り入れる情報、ひいては全ての感覚器官を通して感じとる対象まで含まれます。
取り入れる食べ物・飲み物によって、自分自身にどのような影響があるでしょうか?
情報を取り入れる前後で、自分自身に変化はあるでしょうか?
これまでのプラクティスで学んだことを「取り入れるもの」を選択する際にも応用して、結果がどうなるか実験してみましょう。
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